出陣の賦

FOR THE SOPHISCATED PEOPLE

ミュシャ展(国立新美術館)、さらば。

Perfume FES!!2017」から明けた日、せっかく東京さ来たんだ。まーた国立新美術館行って「ミュシャ展」観んべと思ってたら。最終日間近ということで入場規制がかかってしまい、2時間半待ちになってしまい心が折れてしまった。残念。

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4月末に上京した際に、ミュシャ展観てたけど。今回の上京の移動時間のお供に読んでた佐藤優「世界史の極意(NHK出版新書)」読んでたら、「ミュシャの名作『スラブ叙事詩』で言いたい事って、そういう事だったのか!」と腑に落ちてしまい。どうしても、もう1回観ておきたかった。

 

ミュシャが「スラブ叙事詩」で言いたかったのは、こういう事。

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1.スラブ民族万歳

2.ゲルマン民族マジギライ

3.同族だけどロシア人イヤ

4.不遇な晩年&不遇な死後の作品の扱い

5.なぜ、今になって再評価されたのか?

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1.スラブ民族万歳

第一次世界大戦をまたいで制作されたスラブ叙事詩、制作当初はミュシャの祖国チェコをはじめ独立国が少ないスラブの民族意識を高めるべく描かれたのは周知の事実だけど。民族意識の影に宗教あり、連作の一つ「ベトレーム礼拝堂で説教するヤン・フスー真実は勝利する」でも描かれているフス。中世において堕落しきったカトリック教会に異を唱え、結果異端とされて処刑されたフスが同胞であるスラブ民族にとってカリスマであり続けているらしく。今でも東欧のスラブ民族の殆どがフス派のプロテスタントなんだそうだ。

 

2.ゲルマン民族マジギライ

スラブ叙事詩のなかで、最も原始の時代を描いた「故郷のスラブ人ートゥラン人の鞭とゴート族の剣の間で」にて。他民族の襲撃におびえている原始スラブ人のカップルが描かれてるけど、襲撃してるのがたぶんゲルマン民族。こいつらがまぁ、スラブ民族にとってはワルい奴らで。中世期にゲルマン野郎が神聖ローマ帝国を建国、教会を後ろ盾にスラブ民族に「俺たちに従え」とカサにのってきたであろう事は容易に想像できる。後にスラブ民族の故郷・東欧はゲルマン民族というかドイツ人がシメているオーストリアの版図となるんだけど、民族意識の声が高まる第一次大戦前に何故かハンガリーを優遇して国名まで「オーストリアハンガリー二重帝国」になってしまう。なぜ、ハンガリー優遇なのか?スラブ民族ばっかりの東欧において、異民族・マジャール人の国ハンガリーは味方につけておけばスラブ連中を牽制できると思ったのかも。うーん陰湿というか偽善者というか、いがったぁ♪

 

3.同族だけどロシア人イヤ

と、いう訳で。東欧スラブ民族はフス派プロテスタントが主流なんで、ロシア正教を信じるロシア人って違和感があったのかも。

 

4.不遇な晩年&不遇な死後の作品の扱い

と、いう訳でゲルマン嫌い&ロシアも違和感ありなもんで。ナチスドイツがチェコに侵攻した際に、「民族意識を煽る危険なヤツ」として当時相当なお爺ちゃんだったのに厳しい取り調べを受けた事が原因で死亡。死後、チェコが共産圏になった頃にはフランスで華やかな広告を手がけていた事が咎められて評価が今一つということにされていたらしい。舞フレンド(笑)だと思っていたロシアにまで裏切られて、残念でしたね。

 

5.なぜ、今になって再評価されたのか?

そりゃ、共産主義勢力なき今。もはや「民族と宗教」絡みで、なんぼでも揉め事が起きる時代に逆戻りしたからなんだっぺ?

 

うん、なんか色々考えさせられるんだけど。

オレ、「スラブ叙事詩」に度々登場する「輪っかくん」好きです!

 

したっけね。