出陣の賦

FOR THE SOPHISCATED PEOPLE

木俣冬「みんなの朝ドラ(講談社現代新書)」

ニュースサイトの朝ドラレビューでご活躍する一方、Twitter界でもツイート頻繁になさってるライターの朝ドラ本が遂に発刊。

 

帯の惹句に唸った。

「2010年代、朝ドラはなぜ”復活”したのか?」

→気がついたら民放のドラマですら、キャストの殆どが朝ドラ出演歴有りが当たり前になった(例 あなそれ)。

→昔は、少なくとも90年代は。朝ドラでヒロインを務めた後にキャリアを積んで、フジ「月9」で主演になるのが一種の「上がり」だった(例:山口智子ロングバケーション」 石田ひかりあすなろ白書」)。

→が、今はどうだ?「ひよっこ」ヒロインの有村架純ちゃんは、月9のヒロインを経験した後に朝ドラヒロインになった。そう、月9と朝ドラの格が逆転してしまったのだ、ここ数年のうちに。

 

月9と朝ドラ、どうして差がついたのか...慢心、環境の違い。は、冗談として。

 

80年代当時、まだベタな昼ドラ(専業主婦向け)やら大映ドラマ(ガキ向け)たら時代劇(高齢者向け)が現役だった頃に。トレンディドラマとして仕事帰りのOLが楽しく見られる月9がいつしか時代が経つにつれて主流派になり「体制的な敵」がいなくなってしまった事が原因かも。

 

一方、朝ドラは長年ターゲットにしていたであろう専業主婦がパートに出て番組を観なくなるというジリ貧要素があったものの、VTR・HDDレコーダーの発達でいつでも観られるようになったこと。ドラマ自体が実は専業主婦以外でも幅広い層に共感できること。そして、SNSの発達。これで、コネタの掘り起こしたら二次盛り上がりたらで楽しみが広がったという辺りを本書で詳しく記されている。読むべし。

 

でだ。朝ドラを語るうえで決して無視してはならないレジェンド「おしん」、やたら辛抱だけが強調されてたけど脚本・橋田氏壽賀子氏が盛り込んだのは決してそれだけではなく、もっと言いたいメッセージがあったのに。そこだけ強調されて、大人気になってしまったことが不本意であったらしい。あと、2度言うけどやたら辛抱のみが強調される「おしん」だけど。一方で王道の「朝ドラあるある」でもある、「要所要所にイケメン出現」で当時の視聴者を釘付けにしてたのも事実なんだとか。なるほどなるほど。

 

そんな朝ドラを楽しみに、今日も明日も明後日も生きていけるよ。ありがとう!

 

したっけね。

 

みんなの朝ドラ (講談社現代新書)

みんなの朝ドラ (講談社現代新書)