出陣の賦

FOR THE SOPHISCATED PEOPLE

「この世界の片隅に」上映会(久慈市 「あまちゃんハウス」)

観たら誰かに話したくなる映画「この世界の片隅に」、11月の上映以来ほぼ口コミのみで評判となり全国でジワジワと上映館を増やしてる最中であるこの映画が、地元に映画館がない久慈市で無料で上映という太っ腹企画、しかも片渕須直監督のトークショー付きという「なぜ、この日本の片隅・久慈に監督が来るの?詐欺かな?」と用心してしまいそうになる企画。参戦してきた。

上映会は①10:00~②13:30~③16:00~、流石に全回観たらただの乞食。朝早くて地元の人が集まらない可能性がある①単願で参戦、前日は早めに寝るも。寝しなにチェックした片渕監督のTwitterで「ひさご(地元で評判の季節料理のお店)」で会食なさってたと知り、前ノリしてたのか。いま、この町に監督来てるんだなとワクワクした。

久慈市民の朝は早い、8時半には会場「あまちゃんハウス」着。やった、一番のり!

f:id:molotov1973:20161223221249j:image

ちょうどスタッフさん達が会場入りする所に鉢合わせ、スタッフさんの一人から「あっ、ボランティアしてた方でしたね?」と声をかけていただく。台風10号の洪水災害に見舞われた久慈市、件の会場「あまちゃんハウス」もオープンして一月足らずにして、床上浸水で営業停止を余儀なくされたんだよな。洪水直後、「この街、やってけるのかな?」と思ったけど全国から駆けつけたボランティアのお陰で、大体元に戻った。ありがとう!

ほどなくして、二人目に来た方。メガネにマスクと重装備だったんだけど「私地元でして、一応長期に休んでる事になってるから。知り合いに見られるとマズいんですけど、『のん』ちゃん出演の映画だから行かなきゃで。『あまちゃん』は好きで好きで、正月の一挙放送のときもイッキに観てしまって・・・(以下無限トーク)」
→お巡りさん、この人あまちゃんクラスタです!

三人目は、ミズタクだった。丸眼鏡にチェックのネルシャツ、今日は奇跡的に暖かいからいいけど。この時期の久慈、コートだのダウン着てないのは元気な小学生くらいだ。見るからに重度のあまちゃんクラスタだったけど、中身も相当だった。
・久慈には夜行バス(岩手きずな号 東京~久慈間を結ぶ。「朝イチの新幹線で行った場合と同じ時間に着いて、しかも安い」と重度のあまちゃんクラスタの間で大人気)で何度も来てて、もうすぐポイントカードがいっぱいです!
・今回は、前ノリしました(→岩手きずな号の久慈到着時間は10時30分頃、①を観るためには岩手きずな号ではとうてい無理)
・9月15日「久慈秋まつり」中止でものんちゃんが来たとき、ボランティアした後で久慈駅のイベントに観に行きました!
→ほんと、台風12号直撃後。あまちゃんクラスタが、全国から久慈にボランティアに来てくれて嬉しかった。それに引き替え、地元・なんちゃらクラスタは・・・あっ、そういう意味じゃないです(笑)。
・のんちゃんも好きだけど、片渕監督の作品もこうの史代さんの原作も好きだから。この映画は11回観ました。監督にも会いました!
→お巡りさん、このひと多重クラスタです!
・スタッフ談「実は、昨日の片渕監督との会食のとき。『水口、来てんじゃねぇか?』と話題になってました(笑)。」

9:30頃には会場入り。今回の上映会、機材は宮古のシネマリーンが担当した模様。シネマリーン、岩手県沿岸地方唯一の映画館だったんだけど東日本大震災の影響で閉館に追い込まれ、いまは出前上映で住民に元気を与える業務をメインに頑張ってるらしい。頑張れ。

9:55 久慈市長・遠藤譲一氏のあいさつ
・11月の盛岡フォーラムでの試写会に出席したときに、監督に『久慈でも上映してください!』とお願いしたら、実現しました!
・のん(本名 能年玲奈)ちゃんも久慈が大好きで。台風のあと、久慈にボランティアで来てくれました!
→「久慈秋まつり」の代わりのイベント、そうだったのかーッ!
・(観客に向かって)久慈以外の方いますか?あっ、結構いますね!久慈も水害から4ヶ月経ったんですが、大体復旧しました!

余談なんですが、「あまちゃん」はリアルとフィクションが入り乱れるドラマでして。
・(ドラマ)海女カフェが津波被災するも、見事復活する。
→(現実)あまちゃんハウスが洪水浸水するも、見事復活する。
・(ドラマ)アキが芸能界から干されるも、見事復活する。
→(現実)のんちゃんが芸能界から干されるも、見事復活しつつある。
・(ドラマ)北鉄撤廃派の市長から、北鉄の守護神・ユイちゃんのお父さんに市長が代わる。
→(現実)ドラマ終了後の市長選で遠藤氏が勝利。市制以降60年以上も続いた「2氏によるたすきがけ市長ヘゲモニー体制」に終止符が打たれた。

そして片渕監督あいさつ。
・久慈には3年前に来ました!
・この映画に携わって6年間。「すず」さんの声を誰にするかずっと考えてました!
・でも私「あまちゃん」好きですけど、だからのんちゃんにした訳じゃないんです。その前から知ってました!
・私の妻がダイビングスクールに通ってて、ある時レッスンを中止してて。実はその時に「あまちゃん」のダイビング指導してたそうなんです!
・インストラクターも久慈に指導に行ったんですが、その時にのんちゃんが閉店間際の「ユニバース(青森県岩手県の地元スーパー、アキの祖父も働いた設定の川崎町店か?)」で見切り品を大量に買い込んでニコニコしてたらしいです(笑)。
・その話を聞いて、「すず」さんそのものだ!って思いました。
・「あまちゃん」、久慈のなまりもバッチリですが。今度は広島・呉のなまりもこなしてくれました!

スタッフ「そして、のんさんからも挨拶があります。」
→エーッ!
(照明が消えて、スクリーンに映像)

「のんです!」
→いまメモ起こししてるんですが、暗くて満足にメモ取れてない。残念!
→でも、相変わらずの言葉ひとつ出そうとして。目が一周泳いだあげく考え込んで、ピンときた時のドヤ顔が素敵。

ーーーーーーーーーーーーーーー
(本編)
・この映画、「いつかもう一度観よう」と思いつつも。それこそ今回無料なのに直前まで躊躇してた理由は一つ。
→戦争中の映画なので、ショッキングなシーンがある。
→そこを押して行ったら、やっぱり良い映画って観る度に新しい発見があるなと実感。
→ネタバレしない範囲で言えば、エンドロールのクラウドファンディング協賛者のクレジットの辺りで。彼女の生い立ち、そういう事だったのかと認識。

→そして、観客のアティテュード最高。笑い声やすすり泣きが洩れ放題、上映後に拍手。これ、現場にいた片渕監督も「久慈に来て良かった」と思ってくれたはず!

ーーーーーーーーーーーーーーー
(片渕監督トークショー)
・冒頭の昭和8年のシーン、実は12月21日設定で。だから「すず」さんが出かけた広島の商店街はクリスマス商戦期で、プレゼント用の品物が店にいっぱい並んでいたんだとか。
・その商店街は爆心地近くで現在「平和祈念公園」になっていて、だから当時住んでた人が観ると「あの頃を思い出す」と言ってくれる。
・のんちゃんをはじめ出演者が当時の広島弁をマスターしてて、若い人が「おじいちゃんおばあちゃんがしゃべってたの思い出す」と言ってくれる。声でタイムスリップするんですね!
・実は「あまちゃん」・「この世界の片隅に」の両方に出演した人がのんちゃんの他にもう一人います。
→「あまちゃん」の「岩手こっちゃこいテレビ」のナレーション
→空襲時のラジオの女性アナウンサー
→実は監督の奥さんのお友達なんだそうで。
・のんちゃん、横浜映画祭で特別賞を受賞したんですが。本当はもっといい賞の話もあったんですが「アニメ映画出演でその賞受賞は前例がない」と言われたんです(残念)。
・そして毎日映画コンクールの主演女優賞にのんちゃんはじめ5名の女優がノミネートされました!
・他の4名が大竹しのぶさん・黒木華さん・筒井真理子さん・宮沢りえさん・蒼井優さんと大女優さんばかりです!
・「この世界の片隅に」当初は63館上映、他は300館上映のなかで動員数がベスト10に入りました!今もベスト10内です!
・今日からフォーラム八戸、24日から一関シネプラザなどこの辺りでも上映館が増えて200館ももうすぐです!

あー、充たされた。
この映画、観るたびにどんどん広島・呉が好きになってくる。今まで、広島に行くなんて思ってもみなかった。だって、日本の片隅から片隅に行くんだぜ?とりあえず、今はのんちゃんの写真集で我慢するぜ!

したっけね。

 

のん、呉へ。 2泊3日の旅

のん、呉へ。 2泊3日の旅