出陣の賦

九州豪雨が一日も早く復興しますように

上白石萌音「chouchou」

Twitterには、「映画クラスタ」なる連中がいる。
映画を観に行く前、映画クラスタの意見をチェックしておくと。ぐっとババを掴まされるリスクが減る。だから一応フォローして、参考にしてた。

んでだ。今から二月前、女優・上白石萌音ちゃんのデビュー・ミニアルバム「chouchou」の評判が滅法良くて盛り上がってた。あまりの熱狂ぶりに、「うわっ、気持ち悪い・・・。」
と言いたくもなる始末、まっ映画クラスタは普段からキモいという意見もあるんですがね(笑)。

そりゃ、映画クラスタの間で上白石萌音ちゃんの評判がやたらイイのは知ってた。

・今年の映画出演は「ちはやふる(上の句・下の句)」・「君の名は。」・「溺れるナイフ」。4本もだぜ?
・実は、上記出演作が全部女子高生役だったんだけど。キャラクターの細かな演じ分けができてるから、観てても「またかよ」と食傷気味にならない。
・特に「君の名は。」での神木隆之介との息の合った演技がスゴい。俳優・女優のアニメ出演に否定的な「声豚」どもですら、ブヒブヒ言う始末だった。
・そして「東宝シンデレラ」出身という折り紙つき!

そんな前評判を抜きにしても、遅ればせながら聴いてみたら確かにスゴい。みんなに触れて回りたくなるデキだった!

本作は映画女優の初CDということで、映画の主題歌・挿入歌のカバーアルバムなんだけど。
★本歌超えしてるじゃないですかーッ!
→「女優にしては歌が上手い」とかそんなレベルじゃない、確実に聴者を「感動」という名の着地点へと誘ってくれる。

1曲め「366日」から、伸びやかで透明感のある歌声に驚かされる。

そして、2曲め「Woman”Wの悲劇”より」。
これが衝撃作、この1曲だけだけでも聴いてほしい1曲。ご存じ薬師丸ひろ子の代表曲だけど、聴く度ゾクッとする。きっと上白石萌音ちゃんは、役に憑依するスタイルなんだと素人ながら思うんだけど。この歌でも薬師丸ひろ子になりきって歌ってる、そして本歌超えしてる!

「サントラの神様」こと河野伸氏の編曲による流麗なストリングスの調べに、そんな上白石萌音ちゃんの歌声が絡む。贅沢!

そりゃよ、歌そのものがスゴいんだ。作曲は呉田軽穂(→中の人、ユーミン)、そして何より作詞が松本隆!早いハナシ曲の世界が狭くなりがちな失恋歌に、「雪のような星が降るわ」だの「時の河を渡る船」だの空間を広げる工夫をしてるのが職人芸。
→を、さらに広げてしまう上白石萌音ちゃんの表現力!

この曲のヒロイン、別れ際がひたすら面倒くさい女なんだろう。重たくて長いメール連投するんだろうな、最悪な場合刺されるんだろうな、という狂気を垣間見せながら淡々と歌い上げてるんだぜ?

実は1曲めも失恋歌なんだけど、キャラクターの使い分けが上手いから「またかよ」とならない。役者だ!

3曲め「変わらないもの」、これがスタジオ・ライブで。上白石萌音ちゃん、透明感ばかりに目がいくけど。意外とハスキーだという両立背反な声要素に気づかされるぞと。

4曲め「On My Own」これが「レ・ミゼラブル」の劇中歌、即ち英語曲なんだけど英検2級取得者でもある上白石萌音ちゃんの発音が素晴らしい。しかしこれは只の序章、アカペラでの歌唱しかもミュージカル曲ということで語るように歌う場面もあり。とんだ難曲なんだけど、表現力たっぷりに歌い上げてる!

→ミュージカルもイケるんだな、引き出しだらけだな!


5曲め「なんでもないや」、映画「君の名は。」でも披露されたRADWIMPSの曲。なるほど、ひょっとしたら今回のメジャーデビューも映画「君の名は。」の大ヒットによるご祝儀的な側面があるのかも。そして、この曲も本歌超えしてる。RADWIMPSになんも思い入れがないから、こんな暴言も平気で吐ける。許して!

6曲め「SMILE」、ジャズの名曲をもしっとり歌い上げてほのかな余韻を聴後に残してくれる。

聴いて感じたのは、上白石萌音ちゃん。若いのに演技が上手い天才だなと思ってたけど、実は努力の人なんだなと。これはボーカルトレーニング、英語のレッスンの賜物なんだなと思う。見えないところで、努力を積み重ねていたんだな。これが飽くまで副業・歌でこのレベルなんだから、本業・演技については推して知るべしだ。

うん、生歌を聴いてみたくなった。なんでも本作リリース後、全国各地でフリーライブ出演したんだとか。知ってれば岩手から遠征してた、悔しい!

まっ、年末の歌番組にも出演するそうなので。今からチェックすねばなだ。

したっけね。