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出陣の賦

FOR THE SOPHISCATED PEOPLE

「ご予約はお葉書で」の「苫屋」宿泊レポ

となり町である岩手県九戸郡野田村にある南部曲り家を改築した民宿兼カフェ「苫屋」の存在を知ったのは今年の秋だった。
・野田村の山の中の日形井(ひがたい)集落にある。最寄り駅・陸中野田駅からは数時間に一本しか走ってない村営バスもしくは運賃が宿泊料(6,500円)を軽く超えてしまうタクシーしかない。よって自家用車がベターだけど、山道の運転が厳しい。
・電話線を引いてないので、予約は往復ハガキ推奨。運が悪い場合、何度もハガキのやり取りをする必要がある。
・室内にテレビなし、食事は囲炉裏という昔ながらのスタイルで国内外にリピーターがいて。時々テレビにも紹介されてるらしい。知らなかった!
・あと、この手の情報に聡い姉が10年前宿泊しようとしたけど予約が取れなくて断念したらしい。知らなかった!
→なんなんですか、このハードル。なんとしても行ってみたい、射幸心が煽られてしまった。

幸いとなり町だったので、ランチに行ったついでに予約してきたのが一月前。


先月の時点で早くも底冷えしてた屋内、ひたすら煙い囲炉裏に「一晩、ここで過ごせるのか?」と心底おのののく。実は今回、母といっしょに泊まることにしたんだけど。いつも独りであちこち出かけてるんで、たまの親孝行のつもりだったんだけど。泊まってみたら、すげぇトコだった(笑)。


仕事帰り、バスで盛岡から来た母を久慈駅で迎えて。さびしい山道を走ってた辺りで、もう真っ暗。見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ、なんてモンじゃなかった。

宿に着いて、案内されたのは昔ながらの和室。


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そして冷える!部屋にいても寒いから囲炉裏へ、テレビもないからパチパチとはぜる火を眺めるか。話すしかない。そうそう、携帯の電波も圏外だからスマホいじりすらできない。昔って、こんな感じだったんだなと思ったんだけど。母も昔ってこんな感じだったんでしょうねと思ったとか。って、あなた戦中産まれでしょうが!

今日の客は団体さん(オレ・母)一組のみだったんで、女将さん・旦那さんと囲炉裏を囲んでいろいろお話をした。たまに柱時計がボンボンと鳴るのがいい感じ。8時頃にはしこたま酔っぱらって、お風呂を浴びて早めの就寝。ほんとにすることが他になかった。

やたら冷えるなと思ったら、寝てる間に雪が積もってた。

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囲炉裏で焼いたおにぎりをメインにした朝ご飯の後、チェックアウト。

ご主人からとっても推されてた「アジア民族造形館」やリニューアルされた「もぐらんぴあ」に行って母にも満足してもらった。即ち免罪符、これで来月も遠征できんなと。

もぐらんぴあ、早い話が水族館なんだけど。東日本大震災に被災、その後駅前での仮設営業の後にリニューアル(ちなみに、仮設営業の跡地が『あまちゃんハウス』となるが台風10号で床上浸水という悲しいオチ)となった次第なんだけど。今月の8日、もぐらんぴあ応援団長でもあるさかなクンさんが寄付金とともに5匹の魚を贈呈してたんだけど、これが一回りデカい。この人は、震災以降ずっと気にかけてくださってる。頭の下がる思い!

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そしてあれから数日経ったけど、囲炉裏の煙の臭いがなかなか取れぬ。ひょっとしたらオレ、薫製になったかもしれない。
したっけね。