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出陣の賦

FOR THE SOPHISCATED PEOPLE

鈴木智彦「潜入ルポ ヤクザの修羅場(文春新書)」

半月前、旅先でぶらっと入った書店でこの本に出会ってしまった。
「えっ、鈴木智彦さんって新書出してたのか!しかもセンテンススプリング新書か!」

Twitterでよう、どんな経緯か忘れてたけど何故かフォローしてたフリーライターの鈴木智彦氏。ペーソス溢れる身辺ツイートとお尻画像でおなじみ、鈴木智彦氏。まさか新書出してる方だとは!

「実話時代」の編集者を振り出しに、ヤクザ取材にどっぷり漬かった鈴木氏ならではのエピソードがてんこ盛り。いま、こっちのジャーナリズムはここまで進化してたのか・・・。90年代後半に「幻冬社アウトロー文庫」を貪るように読んでた身には、いろいろデータがアップデートされた。特に件の「幻冬社アウトロー文庫」の超人、溝口敦・宮崎学氏に対して複雑な思いを吐露してる(ような気がした)。

鈴木氏の取材スタイルがとにかく現場主義、歌舞伎町にあるヤクザの事務所が集中してるマンションを事務所にしたり、元ヤクザと同和地区の団地に入居したりして。組織の下からアプローチを図ってる姿勢がスゴい。そして、構成員から日常的に脅されたりタカられてるとこがスゴい。よっぽど好きでないと、やってられないよ!

で、暴力団排除条例以降の世界が厳しいらしく。今後の状況について、鈴木氏自体がライターとして不安がある旨こぼしてるんだけど。運命の女神がいろんな意味で鈴木氏に微笑んだ。この本の初版が2011年2月、そして東日本大震災。その後に鈴木氏が持ち前の現場精神で作業員としてフクイチに潜入して「ヤクザと原発」を上梓。なんかこの人すげぇな、ただのお尻好きじゃないんだなと改めて実感した。

そういえば今、山口組が分裂。きっと鈴木氏なら何か知ってるはず、非常に興味津々。

 
それにしても、ヤクザの世界って本音と建前のギャップが激しいよな。そして、これまでの日本そのものが必要悪として、本音の事情でヤクザを利用してたのも事実。なんか最近、立派な建前しか言わない連中が跋扈してんだけど。この先、どうなんですかね?
 
したっけね。

 

潜入ルポ ヤクザの修羅場 (文春新書)

潜入ルポ ヤクザの修羅場 (文春新書)