出陣の賦

九州豪雨が一日も早く復興しますように

「男はつらいよ奮闘編」

寅さんって、偉大なマンネリ映画だと思っていた自分が恥ずかしい!

本日NHKBSプレミアムにて放送された「男はつらいよ奮闘編」、軽い気分で観たら打ちのめされてしまった。
→寅さん、古い革袋に新酒を注ぐが如く。打ちのめ要素をふんだんに盛り込んでいたんだな!

打ちのめ要素①「マドンナが知的障害者

たぶんこれ、後に山田洋次監督が「学校」等の社会派映画に移行する兆しだったと思うんだけど。知的障害者ではあるけど、ひょっとしたら、寅さんのお嫁さんになるかもしれないマドンナを迎える柴又の人たちの、応対力に感服。

そうそう、津軽から静岡の紡績工場に就職したヒロインを演じた榊原ルミの熱演、スーパーアルティメットいがったぁ♪

は、もちろんとして。マドンナを追いかけて津軽からやってきた養護教員・福士先生役の田中邦衛、役の作り込みがスゴい。ズーズー弁で、素朴で人柄の良さが滲み出てて。
★同時期、任侠映画に出まくってたとは信じられない!

打ちのめ要素②「決して語られない裏要素」

もし、今の時代に「男はつらいよ」をアニメ化したら。コミケ畑の人が捗ったんだろうなぁと思う。

・ヒロシ攻め×寅さん受け
・寅さん攻め×タコ社長受け
・御前様攻め×寅さん受け
→みたいな話じゃなくて、「男はつらいよ」で決して語られない裏テーマ。
→寅さんとさくら、実は世間で思ってる以上にお互いを想っていたんじゃないか?

思えば、第1作からあからさまに語ってたようなモンだった。
・家出してから20年以上も戻ってない柴又へ帰郷、そう妹に会いたいから!
・柴又に戻ったと思ったら、毎回。結構早めに帰ってしまう、そう。妹の元気な顔見れば目標達成だから!
・本当はさくらに結婚してほしくないから、見合いの席も平気でブチ壊す。鬼畜!
・それでも食いついてきたヒロシには、さんざんマウンティングしてた事実を決して見逃してはならない。
・以降、いい歳したやくざ者のおっさんが「マドンナ」たらいうてほぼ毎年片思いしっぱなし&失恋しっぱなし設定だったのも。「実は妹が本命」という禁断の事実をカモフラージュするためだったのかもしれない。

・そして「男はつらいよ 奮闘編」、津軽で消息を絶った寅さんを追いかけてさくらが独りで津軽へ行く!
→きっと、ヒロシの妻・満男の母という立場を擲って。いち妹として向かったんだと思う。
→ほんと、北へ向かうさくら。吉幾三「雪國」がBGMにぴったり、♪追いかけて雪国~

結論、かわいそうなオレもこんな妹がほしいよ。さくら~!

そして、人生は続く。

男はつらいよ 奮闘編